フェレット(里子)

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いたち(フェレット)

このフェレット違くない?【里子譲渡トラブル】幸せになったお姫様のご報告

2023年7月3日

私たち保護活動者は、本来、正常に行われている里親募集にこちらから声を掛けることはありません。

その子を一番幸せにしてくれる次の家族を探してあげられるのは、その子を一番よく知っている元親さんですし、何より、私たちが入ってしまったらその子は「里子」ではなく「保護扱い」になってしまいますから、何の問題もない里親募集に活動者が間に入ることは無いんです。

参考:「里子は里子、保護っ子ではありません

なので、私たちの所へそのお話がきたという事は、もうその時点で「すでにトラブルになっている」「当人同士では解決に至れない状態になっている」という事として、今日はそのよくあるトラブルのうちの似たようなお話をいくつか混ぜて記事にします。

今後、同じようなトラブルが少しでも減るように注意喚起となれますように…

※どの子もみんなもう幸せになっているので、それだけはご安心くださいね。

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このフェレット里親募集の子と違うっぽいんです…のお話

まず、こちらの記事で、みんなの大変身のお話をさせて頂きましたが、

換毛でカラーが変わったフェレット
気を付けて【このフェレット違くない?】代理投稿の里親募集トラブル…っていうか、なお話し

今日のお話は3つくらいの似たようなトラブルを混ぜています。 もう全ニョロがちゃんと幸せになったからやっと書ける事ですので、「これはあの子かな?」と思っても、それ以上の詮索はしないで下さいね。 この記事 ...

続きを見る

このように、フェレット達の中には「ガラっと衣装チェンジをする」子達がいます。

なので、「代理投稿のため古い写真しかありません」等とあった時、本人(鼬)かそうじゃないかを見抜くのは困難な事が多いです。

そこだけでは見抜くことが難しいのに、なぜ「この子は違う子なのでは?」となるかというとですね、一番多いのが、

「元々里子だから正式な年齢は分からないと載っていたけど多分3才前後だとあったので、里親希望を出したのですが、実際にはもっと上に見えませんか?獣医さんも5才くらいじゃないかって言うんです」みたいな。

実は、この手の(年齢が合わない)お話はすごく多いです。

皆さん、それでも「もう家の子なんで別に何歳だって良いんですけど」って、元の方と「すったもんだする気はないから」と、もしそうだった場合「やってあげなきゃいけない事が他にあるから」と、わざわざ特に騒ぎ立てるような事をされていないだけで、この類のお話は本っ当に多いです。

実際の話、「元々里子だったから」「代理投稿だから」で、「だから分からない」と言われたら、後からそれ以上の詳細を追求するのは骨が折れる…というより、実質不可能な事の方が多いです。

そんな中で「え?明らかにおかしいじゃん、じゃあ一体この子は誰ちゃんなのかしら?」となったあの子たちのお話。

里子譲渡トラブルから一転、幸せになったお姫様のお話

先ほどもお伝えしたように、私たち活動者がそのお話しを引き受ける事になった大概の場合、そのお話はぐちゃぐちゃです。

いたちのおうちへ来ることになった経緯をざっくりとお聞きしたら、ざっくりとなのに、登場人物がやたらと多かったりして、(もしかして、この子はたらい回しにされていたのではないか)という推測がたってしまったり…

その都度その都度できちんとした契約書などが何もないので、あくまでもそれは推測でしかないのですが、分かる範囲で聞き込みをしていくうちに、その全員にちょっとずつ「自分はこう思ってた」があって、それがちょっとずつズレているから、まったく本筋が見えてこないというか、それぞれから「少しずつ違うお話」が出てくるので、(結局、この子はどうやって暮らしてきたんだろう…)でしかなく、ただそうやって、1人ずつに詳細を聞いてさかのぼっていくうちに、「どうやら(譲渡にかんして)金銭トラブルがあったらしい」という事が分かるみたいな…

それは、里子譲渡だけに限らず、金銭トラブルによくある事例なのですが、請求する側とされる側に認識の違いがあって、それが「トラブル」となって…という形が多いです。

最初は善意から始まっていたはずのそれに、ちょっとこう何かがあって…例えば最初はたったの1度、ハンドルの角度をたった1度傾けただけ、交代した運転手はそれに気づかずそのまま進んでいった、ら、対向車線にはみ出した、事故った…って、これではなんだか余計に分かりづらいですね。

「例えば」で、よくある話を実例っぽく書いてみます。

似たようなフェレット「この子は誰?」

同棲していたAさんとBさんが別れる事になって、Bさんが出ていく形となったため、フェレットはそのままそこでAさんが育てることになった。

その後、Aさんが諸事情により飼えなくなってしまった。

から、Bさんに飼ってもらうことになった。

はずだったが、その時Bさんはペット不可物件に住んでいたため本当は飼えない。(がその話をAさんにはしていない)

から、フェレットを飼っている友人のCさんにお願いすることになった。(この時Cさんは「一時的に預かっているだけ」という認識)

「その子が病気を発症した」として、CさんからBさんに「治療はどういう風に進めていけば良いのか?」という相談と「治療をするならその病院代は払ってね」という話があった(自分は預かってるだけという認識だから)。

もちろん治療はしてあげて下さいとして、BさんはAさんに自分の手元にまだその子がいるていで医療費の半分をAさんに請求した。(Bさんとしては、わざわざややこしい話はしなくても、医療費なのだからAさんと半分ずつ出すのは当たり前の事だからという考えで)

Cさんがフェレット飼いのDさんと同棲することになった。

が物件の条件で匹頭数オーバーなので「そろそろ引取りにきてください」とBさんに連絡をした。

ら、自分は引き取れないから「そちらで里親さんを探してあげてください」という話になった。

ので、Dさんが里親募集サイトに登録をした(Dさんはそれまでの経緯を何も知らされていない)。

その時、「その子の治療費は今後はAさんにしてください」という話になった。(という話をBさんはAさんにするのを忘れていた)

たまたま見ていた里親募集サイトで自分のあの子にそっくりな子を見つけ、更にその子が「代理投稿です」となっていたため、パニックになったAさんはその場で「この子は自分の子かもしれない、代理投稿とはどういう事ですか?」と問い詰めるような連絡をしてしまった。

ブロック機能なのかアカウントバンなのか詳細は分かりませんが、Aさんはアクセス不能となり、更にパニックになってとにかく慌てて友人Eさんに「この子に里親希望をだして欲しい」と頼んだ。(その時のAさんからの問合せをDさんは後に「頭のおかしい人に絡まれたのかと思った」とのこと)

譲渡前のやり取りで「元々が里子なので詳しいことは分かりません。闘病歴があるのでその病院代を全て払ってくれる方を里親さんにする。」と言われたとのことで、そのお金をAさんが払う形でEさんが里親となる。

その時に請求された医療費の明細書ではBさんが飼い主となっていた。(つまり、Aさんが半分払ってきたもの)

が、里子としてきた子はAさんの全然知らない子だった。

時を同じくして、CさんからAさんに医療費の請求があった。

AさんはCさんに「その子に会わせて欲しい」と言ったが「それは出来ない」と言われた。(CさんはBさんに頼まれただけなのでそういう話はBさんを通して下さいというつもりで言っただけとのこと)。

「この子は誰?あの子はどこへ行ったの?」と大パニックになっているAさんから「どうしたら良いんでしょうか?助けて下さい!」と、いたちのおうちに相談がきて、そこからコツコツとさかのぼっていったら、ざっくりとだけどここまで分かったっていうこのお話。

結局、Aさんの子だったフェレットは他のお家に既に里子としてお迎えをされていました。

Bさんは、すぐに新しい恋人ができていて、元の恋人であるAさんと連絡をとると新しい恋人が嫌がるからあんまり長い話が出来なかった、たまたま連絡を返せない事が何回かあった、だけとのこと。

Cさんは、その子と同じ病気になった子が自分のお家の子からもでたので、AさんやBさんにその子だとして払ってもらおうと思った。自分たちの都合でフェレットを振り回して、いつまでも引取りにこないし、そんないい加減な飼い主にお灸を据えるつもりだった、その間の飼育費だってバカにならないし、「それくらい良いと思った」と。

Dさんは、自分の子じゃないそんなに愛着のない子は全員、ここにいるより可愛がってくれる人の所へ早く里子に出してあげた方が良いと思った。かかった病院代を払ってくれるという人は良い里親さんに間違いないから(他の子の医療費明細を使う形で)その判断基準にしただけ。

Aさんは、Bさんとは性格の不一致が原因で別れているため「Bならやりかねない」と最悪な事態が起きていると思い込んでしまい、つい衝動的に動いてしまった。

Eさんは、フェレットが飼える環境じゃないけど頼まれたから里親希望を出した「人助け」のつもりだった。

分かりますかね?このお話って、誰かがすごく悪い事をしたって話じゃないんですよ。

それどころか、全員「フェレットが好き」で、それぞれが自分なりに「フェレットの事を想ってそうした」っていうのがちゃんとあるんです。

だけど、全員にちょっとずつ、その子の事より自分の気持ちを優先しちゃった瞬間があったから、その結果で「いたちのおうちで保護扱いになる保護っ子」が出来てしまったという話。

譲渡のトラブルってその多くが本当にこういうちょっとしたあれこれが積み重なっていってそうなってしまった「だけ」だったりするので、だからこそ、しっかりと誓約書をその都度きちんと交わさないとダメなんです。

譲渡誓約書(.pdf)

ペットのおうちでは「譲渡誓約書を取り交わさないペットの譲渡は動物虐待です。」とはっきり書いてあります。

こちらのペットのおうち譲渡誓約書に関するスクリーンショット部分のクリックで譲渡誓約書が無料でダウンロードできますので、何かの時にはぜひこちらをお使いください。

正式譲渡誓約書

「友達同士だから」とかそんなふわっとした理由でそこを怠ると後々のトラブルの元になるんです、可愛いその子を虐待することになってしまわないためにも、いついかなる場合でも、きちんとしてあげて下さいね。

今日のお姫様

今日のアイキャッチでスヤスヤ眠っている可愛いお姫様「うーちゃん」。

この子も、お引き受けすることになった事情は複雑でした。

が、その複雑なあれこれが「なんかしっくりこない」「聞いていた話と何か違う気がする」が初日からあり、念のために健康診断へ行ってもらったら、案の定、「副腎疾患で投薬歴がある」はずなのに診断結果は「副腎には何も問題ない」だったので、「結局、この子は誰ちゃんなの?」となり、もちろんそのままでは里子として幸せになるための次のステップへ進めてあげる事は出来ませんから、何にも分からない子たち(外から保護した子たち)と同じように1からしっかりと健康診断を受けてもらう事になりました。

更に、お引き受けした日から、まったくご飯を食べてくれず、どうしたものかとあぐねていたら、ある日こんな毛玉を吐き出し…

フェレット(毛球)

等などと他にも色々な事情がたくさんたくさん後から後からも出てきまして、正直、最初から「この子の里親さんを探してあげるのはかなり厳しいかもしれないなぁ」と経験上それは思っていたのですが、ある時それをそのまま保護主さんにお話したら、そのまま自分のお家の子としてお迎えを決めてくださっていました。

※この保護主さんは活動者ではありません。

この子をお引き受けする時に「もしかしたらこういう子かもしれない(一般的に飼育が難しいとされている子)」という活動者の勘により、予め、そういう子を受け入れてくれそうな人だと前に知人から紹介されていた方に「一時的な預かりさんをお願いできませんか?」とこちらから要請したご縁の方です。

だけどあの時、保護主さんは「え!?このままうちの子としてお迎えさせてもらって良いんですか!嬉しいです!!」と目を輝かせてそう言ってくれました。

そしてこちらが、うーちゃんがうーちゃんになる前の、里子としてこの子をまず知ってあげるためにかかった医療費なのですが、「うーちゃんはうちの子ですから受け取れません。ほかの子達に使ってあげて下さい。」と全額をいたちのおうちに寄付という形にして下さいました。

フェレット医療費明細

とてもありがたいですし、うーちゃんはそんなとっても素敵なパパママのお家の子としてお迎えしてもらいました!のご報告!!になります。

今月(7月)は、このあと3ニョロほど、ご報告を控えた子達が続きますので、その子達の医療費のご報告と合わせて皆さまから頂いているご支援のご報告もその際にまとめて詳細をお知らせ致します。

今日は、「よくある里子譲渡のトラブル」と「幸せになったお姫様のご報告」という事でこのまま〆させて頂きます。

健やかなニョロニョロ生活を☆彡

-いたち(フェレット)
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